ぞいやのポケモン研究所

ぴっぴかちゅう

【環境変遷分析付き】剣盾ダブル S34 最終100位(レート1836) 全解禁BIG4withトルネランド

おっはー、ぞいやです。
ポケモン剣盾シーズン34(2022.9、全解禁ルール)のダブルバトルで最終100位を達成した構築とシーズン中の対戦環境変遷をまとめます。
今回はかなり特殊な対戦環境だったので、その環境の形成過程を独自集計・分析データを交えてご紹介しようと思います。
(集計には選出画面キャプチャーから同一アイコンをカウントする独自制作pythonプログラムを使用しました。こちらについてもそのうち別記事で紹介できればと思います。)

最終日の使用構築(レンタルパーティ)

最終日構築はこちらになります。禁伝4体は今環境ではメジャーどころですが、なぜトルネランドの採用に至ったかについては後述します。

※レンタルパーティは告知なく提供終了する場合がありますがご了承ください

環境変遷と構築経緯

環境初期(9/1~9/10)

環境初期に私がマッチングした対戦相手のポケモン使用率上位がこちらです。%はKP率、下の分数は"KP/私の対戦回数"です。
ザシアン、カイオーガイベルタル、バドレックス、グラードンあたりのとりあえず強いポケモンが上位を占め、S操作役として便利なエルフーンが割り込んでいます。環境初期は色々なポケモンを試したいという心理も働くのか、マギアナビクティニゼラオラといった一芸のある幻ポケモンも一定数使用されていました。

このころ、私が使っていた並びはこんな感じでした。環境初期はとにかく相手の禁伝に力負けしないことを意識し、物理レジエレキで最速眼鏡オーガにダイジェットを乗せて制圧し、狩り残しを黒バドレックスとザシアンで一掃する超シンプルな構成としました。トリルに対してはじならし+じゃくてんほけんソルガレオでダメージレースを制していました。イージーWINを重ねて2桁順位をキープしていました。
+ お試しで時々を誰かと入れ替え

環境後期(9/20~9/26)

(10日ほどシングルバトルしてました)
環境中期になると幻のポケモンが淘汰され始めました。逆に禁伝TOP5の使用率はさらに伸びて環境が固まり始めました。

このころ私が使っていた構築の並びは環境初期とほぼ同じです。ただし、ミラーマッチが増えてきた都合、プレイングで解決しなければならないシチュエーションが増えてきた為、先発の出し負け時にサイクルを回したり、ダイマックス適正を高め柔軟な立ち回りができる様、カイオーガをHbs振りのチョッキ型に変更しました(ダイジェットを乗せた際に上から制圧するプランも取れる様S実数値134)。
@1

環境末期(9/28~10/1)

ここに来て、対戦環境が大きな転換期を迎えました。グラードン、ザマゼンタ、ホウオウの使用率上昇に注目しましょう。ザマゼンタのバークアウトとコーチングでホウオウやグラードンをサポートする構築が急増しました。ダブルバトルの上位勢はランクマ配信したり複数人で構築研究したりすることがあるので、そこから同一コンセプトの構築が急に流行ることがあります。この変化の波に呑まれてわずか数時間でレートを約150溶かしてしまいました。(仕事疲れで単純にプレイングが荒くなっていた影響もありましたが・・・)

しかし、環境変化を察知することができたので、対策手段を考えることにしました。上述のグラードン、ザマゼンタ、ホウオウにザシアンを加えた構築は明らかな物理偏重であり、いかくややけどが刺さります。上を取った状態のランドロスならばこれらの全てに強く出せるので、こだわりスカーフを持たせて採用しました。じしんで拘ってザマゼンタのワイドガードに引っかからない様、対戦序盤は我慢してサイクルを回す為にとんぼがえりを覚えさせました。イベルオーガに強い駒として増加していたゼクロムやレジエレキにも対応できます。
次の問題点として、グラードンは上記以外の構築でも採用が増えており、こちらのカイオーガの通りが悪くなってしまっていました。そこで、S操作+あまごいが可能なトルネロスを採用しました。この枠は他においかぜ+あまごい+くろいきりでバークアウトに対抗できそうなクロバットも考察しましたが、種族値が足りず必要な耐久値を確保できなかった為、断念しました。トルネロスは浮いており、ランドロスのじしんに巻き込まれない点もGoodです。
カイオーガの型をとつげきチョッキHbsからいのちのたまHCに変更しました。おいかぜ込みで上からH振りザマゼンタをダイストリームで一撃で仕留め、バークアウトを許さないことが狙いでした。
空いたとつげきチョッキイベルタルに持たせ、バークアウトと組み合わせることでディアパルのトリル構築に対し時間稼ぎしたり黒バドに後投げしたりできるよう意識しました。

構築詳細

トルネロス

トルネロス化@メンタルハーブ(いたずらごころ・ずぶとい)

185(244)-×( )-132(236)-145( )-100( )-135(28)

ぼうふう/あまごい/おいかぜ/こごえるかぜ

ぽけっとふぁんくしょん!

HB: A244ザシアンの+1きょじゅうざんを15/16耐え。
S: おいかぜ時、最速+1ボルトロス抜き。
ほぼHBに振り切ったトルネロスです。ザシアンの攻撃を耐えられないとあまりに場持ちが悪いと判断しこの調整にしました。
エルフーンのちょうはつ採用率が高く感じられたのでメンタルハーブで対抗できるようにしました。
ぼうふう混乱で2試合ほど拾ってしまいました。


ランドロス

ランドロス霊@こだわりスカーフ(いかく・ようき)

165(4)-197(252)-110( )-×( )-100( )-157(252)

じしん/そらをとぶいわなだれ/とんぼがえり

ぽけっとふぁんくしょん!

S: 最速。準速ではスカーフ込みでも最速バドレックスとザシアンを抜けないため。
本構築のMVP。種族値で劣る準伝でありながら、いかくとタイプ相性でサイクルと制圧の両方をこなし禁伝ポケモンを圧倒する活躍を見せました。
じしんかとんぼがえりかは常に両パターンを吟味して決めます。


カイオーガ

カイオーガ@いのちのたま(あめふらし・ひかえめ)

205(236)-×( )-111(4)-222(252)-161(4)-112(12)

しおふき/かみなり/れいとうビーム/まもる

ぽけっとふぁんくしょん!

C: 特化。雨下ダイストリーム(威力150)でH振りザマゼンタを余裕をもって確1。
S: おいかぜ時最速黒バドレックス抜き。なるべく遅くし、初手グラードン対面で雨にできたらラッキーという狙い。
オーガ選出時の他3体がトルネザシアン黒バドとかになりがちなので、基本的にはオーガにダイマックスを使います。


イベルタル

イベルタルとつげきチョッキ(ダークオーラ・おくびょう)

205(236)-135( )-122(52)-176(196)-119(4)-166(252)

あくのはどうデスウイングイカサマ/バークアウト

ぽけっとふぁんくしょん!

HB: A244ザシアンの+1きょじゅうざんを確定1耐え。
物理型で使うかかなり迷いましたが、ランドロスやザシアンと並べることがある都合、イベルタルを特殊型にしておくことで相手オーロンゲ等に壁を片方しか貼らせず、風穴を開けることが可能でした。全体攻撃を防がれがちなザマゼンタに対してもダメージを稼ぎやすかったです。
とつげきチョッキやバークアウトのおかげでカイオーガとも打ち合えます。
(ここだけの話、実際に最終日に使っていた型はようきでしたが、単なるミント与えミスです。物理型にするかかなり悩んでました。)


ザシアン

ザシアン@くちたけん(ふとうのけん・いじっぱり)

183(124)-231(156)-136(4)-×( )-136(4)-196(220)

きょじゅうざん/インファイトでんこうせっか/まもる

ぽけっとふぁんくしょん!

A: 11n。きょじゅうざんで4振りカイオーガを確定2発。
HB: A244ザシアンの+1きょじゅうざん確定耐え。
HD: C222カイオーガのダブル雨しおふき15/16耐え。
S: 最速121族抜き(ファイアロー)。
エルフーンがあまりにも増え、対策としてファイアローを採用したパーティを数回見かけた為、Sラインを調整しました。
でんこうせっかがあることで相手の削れたエルフーンがだっしゅつボタンで戻って、後でおいかぜ再展開する動きを阻止したり、イベルタルのふいうちの上から攻撃したりすることができます(主にこちらのバドレックスの縛り解除に有効)。
黒バドレックスが苦手なイベルタルダイマックスによる耐久上昇に対しダメージを出せて優れた補完であることは周知の事実だと思います。
インファイトは黒バドレックスが苦戦するガオガエンダイマディアルガに通る技として採用しました。(この枠はじゃれつくも選択肢に入りますが、黒バドレックスの攻撃補完を優先したのは私の好みの問題です。)
今季一定数いたふういんザシアンに対して行動し続けられる点も強かったです。


バドレックス

バドレックス黒@きあいのタスキ(じんばいったい・おくびょう)

175( )-×( )-101(4)-217(252)-120( )-222(252)

アストラルビット/バークアウト/サイドチェンジ/まもる

ぽけっとふぁんくしょん!

調整意図は特になし。
サイドチェンジ!!無限の勝ち筋!!
これには一応採用意図があります。
バドレックスが狙われるシチュエーションでよくあるのが以下の3パターンです。
1. ダイジェットでタスキを割りながらSを逆転し、次のターンにとどめを刺される。
2. ダイアースでDを上げられながら攻撃される。
3 イベルタルのふいうち。
サイドチェンジを使うことで、ダイジェットやふいうちをザシアンやチョッキイベルタルで受け止め、浮いている3体でダイアースを無効化することができます。さらに、隣のポケモンが狙われるケースでは襷を盾にバドレックスで受け止めることもできます(相手カイオーガのダイストリーム、トリル下モロバレルがこちらのダイマポケモンにねむりごな等)。当時のサイドチェンジ採用率はTOP10以下で全く読まれなかったので、対戦中1度はこちらの意図通りに使うことができました。
バークアウトはカイオーガのダイストリームに対して隣のポケモンを延命させたり、相手のふういんバドレックスを突破したりする手段として採用しましたが、諸説ありです。

選出例

基本選出1
+
イベルタルランドロスを先発させ、幅広く対応させます。相手が初手ダイマしそうな場合はとんぼがえり等でザシアンに交代してきょじゅうざんを当てに行きます。最後は黒バドレックスで一掃しに行きます。ザマゼンタグラードンホウオウ入り構築にも大体この選出をしていました。


基本選出2
+
おいかぜ+ダイストリームでテンポを取っていきます。グラードンを後投げされそうな場合はおいかぜ+まもるから入り、2ターン目にあまごい+ダイストリームorしおふきをすることも視野に入れます。


エルフーンorレジエレキ入り
@3
トルネロスはメンタルハーブとここえるかぜでS操作合戦に負けにくく、襷潰しも兼ねられます。上記基本選出1の1枠をトルネロスに変えましょう。


対トリル
+
先発・後発は一応この組み合わせとしましたが、例えばトリル要員がマギアナの場合はカイオーガを先発させて止めに行くプランも考えられます。

最後に

いままでブログタイトルに記事内容が追い付いてなかったと感じていたので、独自集計データを活用してみました。こちらの需要があれば今後も構築記事とは関係なく定期的に紹介しようかと考えています。
10月は実質剣盾ランクバトル最終シーズンなので、初心に帰ってダブルバトルを始めた時と同じくデデンネから構築を組みたいなと思いますデネ。
今回のデザートは椿屋珈琲で購入したチョコケーキとシュークリームです。デデンネにも食べてもらって、10月のバトルに向けて力を蓄えてもらいましょう。